インスリン分泌

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細胞外のブドウ糖は速やかに膵β細胞に取り込まれ複雑な
一連の代謝を受けますが、代謝の結果生じたATPは膵β細胞膜にあるATP感受性Kチャンネル(KATPチャネル)に
作用し、このチャネルは閉じます。
このKATPチャネルの閉鎖により膵β細胞の膜電位の脱分極が起こり、この膜脱分極は電位依存性Caチャネルを開放する結果に至ります。
通常、細胞内外のCa濃度の差は1万倍あり、高濃度のCaが細胞内に流入してきます。
この流入したCaがインスリン分泌を刺激するというのが古典的インスリン分泌
メカニズムです。

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SU剤とランタスを併用
SU剤アマリールはKATPチャネルのSUR1にくっついてあたかもブドウ糖が代謝されたが如くこのチャネルを閉じることができます。
以下同様にβ細胞膜は脱分極しCaチャネルは開口し細胞内Caは上昇します。
グコースと同様にインスリン分泌を刺激することができます。
SU剤の刺激が過剰でありますと低血糖が生ずるので注意が必要です。
持効型ランタスは安定に効果を示し、空腹時血糖を調整します。
2型糖尿病の場合、進行するとインスリン分泌はかなり落ちてきますが通常の2型
糖尿病では内因性分泌はある程度残っていますから高血糖が是正されない時は
ランタスを導入します。
ランタスで24時間の有効濃度が得られ、血糖値が下がってきますがその下がりが
不十分であるときにアマリールを追加したとします。
アマリールは1日1回でも十分な効果を出しますから効果は24時間持続するという
ことになります。
ブドウ糖によるインスリン分泌はKATPチャネルとは別の経路が存在します。
経路には複数のメカニズムが関与しておりますが、ブドウ糖は膵β細胞の奥に
存在するインスリンをすぐ分泌できるように変化させるポテンシャルがあります。
これを、KATPチャネル非依存性ブドウ糖作用と一括して呼んでおりますが
濃度依存的で生理的なブドウ糖濃度で起こります。
SU剤によるCa系は、グルコースによるインスリン分泌の一部と協調して刺激して
いることになります。Caがある程度上がっても、KATPチャネル非依存性ブドウ糖
作用が弱い場合(ブドウ糖濃度が低い場合)にはインスリン分泌は少なくなります。
逆に、一定量のCa濃度が上がっており、さらに、ブドウ糖濃度が高ければ後から
くるKATPチャネル非依存性ブドウ糖作用が十分なインスリン分泌顆粒の準備状態を
作りますので十分なインスリン分泌が出てくることになります。
まず、ランタスを投与すると、基礎分泌を補充して安定な空腹時血糖を達成する
ことになります。
食後血糖は、アマリールを加えますと使用量が高用量だとCa濃度の上昇がかなり強くなるので空腹時に思わぬ低血糖がおこる可能性が出てくることになります。
少量から中等量のアマリールを使った場合は(ベースのインスリンが24時間上がる
ということではなくて)ブドウ糖の濃度が高い時に、よりインスリン分泌
増強されるというインクレチンと似たような動態を示します。
ランタス+SU剤は初期の2型糖尿病あるいは中等度の2型糖尿病患者さんで
インスリン分泌がまだ残存している場合には十分可能性のある治療になります。

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ブドウ糖とインクレチンによるインスリン分泌については、ブドウ糖には
KATPチャネルを介した細胞内Caをあげる作用とそうではない作用、2つあります。
DPP4阻害薬やGLP1受容体作動薬でのGLP1作用は、膵β細胞内のcyclicAMPを
増加します。
(functionという観点からみますと)cyclicAMPの増加は、ブドウ糖のKATPチャネル
非依存性作用とinteractionを起こします。
従って、基礎インスリンとの併用はDPP4阻害薬でも同様に有効であると考えられ
ます。SU剤とDPP4を同時に使うのであればさらに強力な作用を期待できるという
ことです。
アマリールは1日1回で24時間血糖コントロールが出来るとされておりますが
基礎分泌を一定に増やすということではなくてタイムリーな分泌を必要な時に
促すという事で効果を発揮します。
アマリールは、少量0.5mgで開始し1→2→3mgくらいまでは自信をもって使って
よいがそれ以上の容量ではDPP4阻害薬を併用したり速効型インスリンを使って
食後血糖をコントロールしていくという発想がBOTに加えて必要になってきます。

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