副腎クライシス

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副腎偶発腫瘍adrenal incidentaloma

副腎疾患と関係ない疾患の検査または健康診断の際に、超音波検査やCTスキャンなどの画像診断により偶然発見される無症状の副腎腫癌をadrenal incidentalomaと呼ぶ。
副腎に腫瘍が発見される確率は0.35~4.36%で、平均年齢は50才代後半が最も多い。
病因別頻度では、ホルモン非産生腺腫が最も多く(51.0%)、多くは良性腫瘍で、約1/4がホルモン産生腫瘍であである。
ホルモン産生腫瘍の内訳は、コルチゾール産生腺腫(preclinical Cushing Synd.を含む)11.78%、褐色細胞腫8.7%、アルドステロン産生腺腫4.3%となっており、副腎偶発腫が見つかればその1/4の例が副腎性高血圧をきたす可能性がある。
悪性腫瘍転移3.8%、副腎癌1.4%、過形成、骨髄脂肪腫が多い。
悪性腫瘍の転移は高齢者に多い傾向がある。
副腎性PCS(subclinical)は腫瘍からのコルチゾールの自律的分泌を認めるもののCushing Sydの特徴的な症状を呈するに至らないものをいう。

腫瘍径と対応

1)腫瘍の大きさは2~3cmが多い。
2)年齢的には男女共50歳、60歳台に多い。
0000この年齢でCTで検査すると4~5%に副腎腫瘍が見つかる。

5cm以上は外科的摘出。3cm以下は経過監察。
3~5cmの間のものは年齢を考慮。

  • 60歳以上は半年に1回CT検査で経過観察。手術適応はホルモン産生腫瘍、腫瘍径は3cm以上で、悪性が疑われる場合である。
  • 60歳以下では、腫瘍の形が不整形で辺縁が不整、腫瘍内が不均一ならば摘出を、楕円形で辺縁が滑らか、実質の性状が均一ならば経過観察する。
    コーチゾール分泌の評価を中心に他のホルモンについても検査を行う。

副腎偶発腫瘍
   ↓
内分泌学的検査
尿中メタネフリン、ノルメタネフリン、カテコールアミン高値
Dex1mg抑制後の血清コルチゾール濃度>3μg/dl
血中アルドステロン/レニン比高値、低K血症
  ↓                  ↓
ホルモンの自律的産生なし     ホルモンの自律的産生あり⇒副腎摘出
  ↓              コルチゾール、アルドステロン、カテコールアミン
  ↓
画像検査
非造影CT: CT値<10HU
造影CT: CT値<30HU
化学シフトMRI: T1out-of-phaseのシグナル低下
↓                  ↓
YES                No       副腎以外に悪性腫瘍あり  
良性腫瘍の疑い   悪性腫瘍の疑い⇒  経皮的副腎生検を考慮
          ↓        ↓
         腫瘍径      副腎以外に悪性腫瘍なし
    ↓0000000000000
   < 4cm        6cm<
0000経過観察       ↓
6ケ月~1年毎に      副腎摘出術
画像検査
1年毎に内分泌検査
(4年間まで)

1年に1回Dex1mg抑制試験および尿中カテコルアミン、メタネフリン検査を行い3~4年間ホルモン産生が顕在化しなければその時点で経過観察終了としてよい。
副腎偶発腫瘍の60%以上は径4cm未満の良性腫瘍であるが2%未満は副腎癌である。6cm以上では副腎癌が25%程度を占め副腎皮質腺腫は15%未満となる。

実施検査項目
血漿ACTH、血清コルチゾール、尿中17-OHCS、尿中17-KS、デキサメサゾン抑制試験、血漿レニン活性、血漿アルドステロン、血清DHEAS、血漿アドレナリン、血漿ノルアドレナリン、血漿ACTH、CRH負荷試験、カプトプリル負荷試験(レニン活性、アルドステロン)アルドステロールシンチグラム、Na,BUN,WBC,BS,K

副腎不全

副腎不全の原因

  • 原発性(副腎自体の機能の低下)
    0000自己免疫性70~90%、感染性(結核、HIV、CMV、クリプトコッカス、
    0000ヒストプラスマ症)、癌転移、出血(髄膜炎菌、緑膿菌、抗凝固療法)、
    0000薬剤(ケトナゾール、メチラポンはステロイドの産生抑制、フェニトイン、
    0000RFP、バルビツールはsteroidの代謝亢進)、全身炎症、敗血症など
  • 二次性(下垂体からのACTH分泌低下)
       下垂体機能低下症、下垂体腺腫、Cushing病の治療直後
  • 三次性(視床下部からのCRHの分泌低下)

副腎皮質腺腫は辺縁平滑、内部均一な腫瘍でCT値10HUと低吸収値を示す。
副腎癌は辺縁不整で内部不均一な腫瘍でCT値は腺腫より高く局所浸潤やリンパ節腫大を伴う。
褐色細胞腫は造影剤により濃染する。
腫瘍のサイズは、PAは2cm以下、コルチゾール産生腺腫は2~4cm、
褐色細胞腫は2~3cm以上、副腎癌は5~6cm以上。
Iアルドステロールシンチグラムは副腎皮質由来の腫瘍で集積を認める。
I-MIBGシンチ褐色細胞腫の診断に有用で、FPG-PETは転移性副腎腫瘍の診断に有用である。

診断
診断の第一歩は疑いを持つことである。
症状や血液検査で低Na血症、高K血症、低血糖・好酸球増多などから副腎不全が疑われたときはACTHやコーチゾールの測定を行う。
●早朝コルチゾール<3μg/dlであれば副腎不全と診断して良い。
●早朝コルチゾール<10μg/dlであれば副腎不全の可能性があるため続いて迅速ACTH負荷試験を行い、早朝コルチゾール>10μg/dlであれば副腎不全の可能性は否定的である。
早朝コルチゾール値から副腎不全が疑われたときは副腎皮質機能の予備能を評価するため迅速ACTH負荷試験を行う。一日中どの時点でも行うことができる。
合成ACTH(コートロシン)250μgを静注し負荷前・負荷後30分・60分でコルチゾール値を測定しピーク値が18μg/dl以上もしくは前値より2倍以上の上昇であれば正常反応と判断し副腎不全は否定的である。
生理的なコルチゾール分泌は早朝にピークとなり深夜に最低となり午前1~4時の間に再度増加する日内リズムが存在する。

副腎不全を疑うのは
低Na血症 ②原因のはっきりしない低血糖 ③好酸球が抑制されない
ステロイドは末梢の好酸球を減少させるので発熱などの急性期疾患で内因性ステロイドのため好酸球は1%以下に抑制される。
発熱(+高CRP血症)+好酸球の抑制なしという臨床症状は副腎不全を考える。
副腎不全の疑い→→早朝・随時コルチゾールの高値→正常
    ↓
迅速ACTH負荷試験
       ↓
00000-----------------------------------------------
反応なし                  反応あり
  ↓                     ↓
副腎不全が確定              重症・慢性副腎不全は除外
  ↓                     ↓ 
  ↓→ACTH高値→原発性副腎不全    軽症例の疑いがあれば追加試験
     ↓                    ●インスリン低血糖試験
    ACTH定値→続発性副腎不全         ●メチラポン試験

随時採血コルチゾールが15~20ug/d以上十分高値なら副腎不全は否定的
早朝採血コルチゾールが5~10ug/dl以下で十分低値なら副腎不全が疑わしい
迅速ACTH負荷試験が、正常では負荷後に7以上増加、最高値が18を超える。
迅速ACTH負荷試験とは、コルチゾール値を採血し、ACTH製剤(コートロジン)0.25mgを静注し30~60分後のコルチゾール値を測定する。
前値よりも7以上増加し、最高値が18を超えれば正常と判断する。
ACTH負荷試験で低~無反応であれば副腎不全は確定的である。
ACTH負荷試験でACTHやアルドステロンも採血しておくと原発、続発の鑑別に有用である。
副腎不全の多くは特発性(自己免疫性)であるが副腎出血、転移性悪性腫瘍の除外のためにCT/MRIによる形態評価を行う。
臨床的に最も多いのはステロイドが投与されている続発性副腎不全である。

副腎皮質機能低下症

1)急性副腎機能低下症
  急性副腎不全(副腎クリーゼ)
2)慢性副腎機能低下症
0000i)原発性副腎皮質機能低下症
    Addison病
    副腎皮質ステロイドホルモン合成酵素欠損症
0000ii)続発性副腎皮質機能低下症
000000000(1)二次性副腎皮質機能低下症(下垂体からのACTH分泌低下すなわち
000000000000下垂体性副腎皮質機能低下症)
000000000000下垂体前葉機能低下症
000000000000ACTH単独欠損症
00000000(2)三次性副腎皮質機能低下症(視床下部からのCRHの分泌低下すなわち
00000000000視床下部性副腎皮質機能低下症)
00000000(3)副腎皮質ステロイド剤投与

Addison病

原因
副腎結核(結核性addison病)と自己免疫(特発性addison病)(慢性甲状腺炎との合併schmidt症候群)の機序がある。
急性副腎不全は副腎皮質機能が急激に低下した状態であり放置すれば副腎クリーゼに陥る。
急性副腎不全の原因には、・addison病の急性増悪・副腎出血、・コルチゾール補充療法の突然の中止・コルチゾール産生腺種の術後など、
最近ではAIDSが増加しており副腎機能低下症が合併する。

病態生理
近年、結核が減少したことから特発性addison病が相対的に増加している。一般的には副腎の機能低下は副腎が90%以上破壊されないと発症しないとされる。特発性addison病ではステロイド合成酵素に対する自己抗体が血中に証明される。
addison病ではコーチゾールによる下垂体前葉への負のフィードバックが解除されるためPOMC(propiomelanocortin)由来のACTHやβLPHが過剰分泌され色素沈着が生ずる。
コルチゾールは腎尿細管においてADHに拮抗する作用がありaddison病では水利尿が低下し希釈性低Na血症に成りやすい。

検査成績
副腎皮質機能は血中と尿中の(遊離コルチゾール、17-OHCS)を測定する。アンドロゲンの尿中代謝物の17-ksも低値となる。
原発性副腎皮質機能低下症では血中ACTHは上昇する。
副腎皮質予備機能は合成ACTHを筋注し血中コルチゾールの反応を評価する。

診断
overnight Dex1mg抑制試験を行い翌朝の血清コルチゾール濃度>3μg/dlのときにプレクリニカルcushing症候群が疑われる。
引き続き、Dex8mg抑制試験を行い翌朝血清コルチゾール>1μg/dlのときにコルチゾールの自律的産生の確診となる。
24時間尿中メチネフリン、ノルメチネフリン、アドレナリン、ノルアドレナリン排泄を測定し高値ならば褐色細胞腫が疑われる。

治療
Addison病むに対する治療はコルチゾールの補充療法である。
ヒドロコルチゾン15~20mg/日を朝10~15夕5mg経口投与する。
感染症や発熱時、抜歯などストレス時には2~3倍量を投与する。
結核性addison病でリファンピシンが投与されているときはステロイドを1.5倍増量する必要がある(RFPによりコルチゾールの代謝が促進される)。
副腎クリーゼが疑われたらヒドロコルチゾンをまず100mg静注する。その後、6時間おきに100mgを点滴静注する。
偶然発見された腫瘍径1cm以上の副腎腫瘤を副腎偶発腫瘍という。
H11~13年度の全国調査を行い2864症例の集計結果から
1)ホルモン非産生腺腫51.2% 2)コルチゾール産生腺腫8.9
3)褐色細胞腫8.6 4)アルドステロン産生腺腫4.2
5)悪性腫瘍転移3.9 6)骨髄脂肪腫3.9
7)副腎過形成4.1 8)副腎嚢胞2.4
9)神経節神経腫1.7  10)副腎癌1.4

急性副腎クリーゼ

副腎クライシスを疑ったときは検査・診断を待たず治療を開始する(デキサメサゾン4mgを点滴静注)ことが大切である。(ミネラルコルチコイド作用を期待する場合はソルコーテフ100mgを静注)
副腎皮質ステロイドとして、球状層からアルドステロン(電解質)、束状層からコルチゾール(糖代謝)、網状層からアンドロゲン(DHEA)が分泌される。
球状層だけはAngIIにより調節されるが、3層とも下垂体からのACTHの支配を受けている

病因: ・ホルモン分泌不全 ・続発性副腎不全 ・Addison病
    ・先天性ACTH反応不全 ・急性副腎出血 ・新生児副腎出血
0000000・副腎静脈撮影 ・Waterhouse-Friderichsen症候群
0000000・ステロイドホルモン療法による副腎萎縮 ・両側副腎摘出
0000000・長期大量療法中の投与中止 ・加療中のストレス ・加療後のストレス

症候:
ショック71%>意識障害68%>悪心・嘔吐65%>高熱61%>呼吸困難47%>チアノーゼ40%

検査所見
・血中コルチゾール低値,尿中17OHCS低値
・血中Na低値(Na/K比<30)
・血中K高値
・BUN上昇
・白血球増加
・低血糖(続発性副腎不全でGH低下)
・心電図 P波平低化,巾広いQRS,T波の劣
 鋭化(高K血),T波の平低化や逆転,
 QT延長,低電位差(低コルチゾール血)

副腎クリーゼの治療方針

 1)副腎皮質ホルモンを高値に維持 2)体液量の損失分を補充
 3)原因疾患の治療

治療

  • ①急性副腎不全
    生食または5%ブドウ糖の輸液開始
  1. デキサメサゾン4mg静注(診断が未確定の時)
    診断がついたらハイドロコルチゾンは半減期が短いため6時間毎に投与する。
    輸液や昇圧薬は必要に応じて行う。
    治療と並行して迅速ACTH負荷試験を行い診断を確定するが原因も検索する。
  • ヒドロコルチゾン100mgを30秒かけて静注し,続いて5%ブドウ糖を含む0.9%生理食塩水1Lにヒドロコルチゾン100mgを加えたものを2時間かけて点滴静注する。
  • 低血圧,脱水,低ナトリウム血症が改善されるまで追加の0.9%生理食塩水を点滴静注する。血清カリウムが補液中に低下して補給が必要となる場合がある。
  • ヒドロコルチゾン療法は10mg/時で24時間持続的に行う。それほど急性の疾患でないときには,ヒドロコルチゾン50mgまたは100mgを6時間毎に筋注する。
    著明な改善が認められた場合は,総量で150mgのヒドロコルチゾンを通常は次の24時間で投与し,3日目には75mgを投与する。前述のとおり,維持量のヒドロコルチゾン(15〜30mg)およびフルドロコルチゾン(0.1mg)をその後毎日経口投与する。
  • ②慢性副腎不全
    軽度  ヘルニア手術、CF、37度発熱、   25mgヒドロコルチゾン静注
        嘔気・嘔吐
    中等度 全身麻酔で2~3時間の手術    50~100mgヒドロコルチゾン静注
        38度以上の発熱(肺炎など)  1~2日で通常量に漸減
    重度  大手術     100mgヒドロコルチゾン静注を
                8時間毎 1~2日で通常量に漸減
    最重症  敗血症性ショック   100mgヒドロコルチゾン静注を
                    6~8時間毎 1日毎に半量ずつ漸減

下垂体卒中

下垂体卒中は下垂体の出血・梗塞・出血性梗塞により頭痛、視力・視野障害、眼球運動障害、意識障害、下垂体前葉ホルモン欠落症状を呈し、死に至ることもあるEndocrine emergencyの一つである。
下垂体マクロ腺腫を基礎疾患とすることがほとんどであるが、ミクロ腺腫、妊娠・分娩時Sheehans症候群、抗凝固療法中の発症なども報告されている。
急性症状を伴うものの頻度は下垂体腺腫の5%前後との報告が多い。
典型的な症状は、突然の激しい頭痛(約90%)、視力・視野障害(約50%)、眼球運動障害(約50%)、意識障害(約10%)である。マクロ腺腫が多数なので診断にはCT,MRIなどが有用である。下垂体前葉ホルモン分泌低下は発症時にはほぼ全例で認められる
下垂体卒中が疑われる場合は、副腎不全の発症に備えて糖質コルチコイドの投与を行う。
投与前に下垂体ホルモン、コルチゾール、甲状腺ホルモン検査用の採血、必要に応じて迅速ACTH負荷試験を行う。
下垂体刺激ホルモン負荷試験は下垂体卒中の誘因となることが報告されている。急性期には禁忌である
視力・視野障害および意識障害のない場合は糖質コルチコイド投与下で保存的経過観察でもよいが、意識障害、有意または進行性の視力・視野障害は緊急手術の適応である。
視力・視野障害の回復は発症から手術までの経過時間に反比例し、発症1週間以内と以後の手術では術後回復率が大きく異なる。下垂体機能低下の発症についても早期手術で低く、何らかの永続的機能低下を発症する場合が多い。

ACTH単独欠損症

下垂体ホルモンの中でACTHのみ分泌が障害される、原因不明で稀な疾患であり好発年齢が40~60代で男性に多い。
ACTH欠損は、単独欠損症としても多種ホルモン欠損によっても生じ、続発性副腎皮質機能低下症をきたす。症状としては、全身倦怠感、易疲労、筋力低下、食欲不振、低血圧、低血糖などがみられます。
原発性副腎不全いわゆるアジソン病の場合は色素沈着が特徴ですが、ACTH単独欠損症の場合には色素沈着は来たしません。
ACTH欠損による続発性副腎皮質機能低下症では、電解質ステロイド分泌は維持されているので副腎クリーゼはきたしにくく、女性では、副腎性アンドロゲンが欠乏するため性毛を失うなどがみられます。
早期空腹時の血中コルチゾールが10~20μg/dlであれば副腎不全はないといえます。
また、ACTH分泌予備能を調べるためには、ACTH分泌刺激試験を行います。
Rapid ACTH試験:
負荷前コルチゾール1.4μg/dl, 負荷後コルチゾール5μg/dl(正常反応コルチゾール>20μg/dl)、ACTHpg/ml(正常値9~52)
視床下部および下垂体の病変としては頭蓋咽頭腫、胚芽腫、下垂体腺腫などの腫瘍、
分娩後下垂体壊死などの循環障害、結核、サルコイドーシスなどの炎症、免疫異常が疑われるリンパ球性下垂体炎、手術、外傷、放射線照射などによる物理的障害などがあります。

  • ACTH高値(≥50pg/mL)およびそれに伴うコルチゾル低値(<5μg/dL[<138nmol/L])によって診断がなされる。ACTH低値(<5pg/mL)およびコルチゾル低値は二次性副腎機能低下症を示唆する
  • ACTH刺激試験は,二次性副腎機能低下症が疑われる際には1μgを静注する低用量
    ACTH刺激試験を行うべきである

ACTH濃度および誘発試験が下垂体性の病因を示唆する場合は下垂体画像を撮影する;
ガドリニウム増強MRIが最も正確であるが,一部の微小腺腫はCTでも確認できる。

  • 検査が非下垂体性の原因を示唆する場合は,画像検査には肺,膵臓,および副腎の高分解能CT,放射線標識オクトレオチドを用いたシンチスキャン,およびPETスキャンも含める。
    クッシング病の小児では下垂体腫瘍はきわめて小さく,通常MRIでは検出できない。
    錐体静脈洞からの採血はこのような状況で特に有用である。
    胎児の放射線被曝を避けるために,妊婦にはCTよりもMRIが望ましい。

治療
まず,高蛋白摂取および十分なカリウム投与によって患者の全身状態を支持する。
過剰なACTHを産生する下垂体腫瘍は,外科的に切除するか放射線で破壊する。
画像上腫瘍が立証されないが下垂体に原因がありそうな場合,特に高齢患者では下垂体の完全切除を試みる。若年患者では通常下垂体に超高圧放射線を照射し,45Gyを投与する。
しかし,小児では,放射線照射が成長ホルモンの分泌を減少させ,ときに性的早熟の原因となる。
特殊な施設では約100Gyを投与する重粒子線照射がしばしば奏効し,単回照射として行われる単一集束ビーム放射線療法つまり放射線手術も同様である。
放射線療法に対する反応が得られるまでには,ときに数年を要する。

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