脳梗塞・心筋梗塞

total:8584 today:7 yesterday:13

(1)脳出血・脳梗塞・心筋梗塞

●脳出血の救急対応

① ペルジピン10mg+5%Glucose90mlを3ml/hrより開始し max18ml/hrまで使用
000または
000ヘルベッサー100mg(2A)+5%glucose100mlを5ml/hrより開始し max15ml/hr
② 10%グリセロール400ml~1000mlを2~3回に分けて点滴静注
③ ガスター20mg+生食20ml
000註)ATPは血管拡張作用があるため脳出血には使用しない。

痙攣には
④ セルシン5~10mgを5分おきに反復しmax30mgまで
⑤ アレビアチン250mgを5分以上かけて静注
⑥ フェノバール100mg筋注
④→⑤→⑥

画像の説明0画像の説明

●脳梗塞の救急対応

発症から3時間以内では血栓溶解療法t-PAを(A)、6時間以内でもt-PAが(B)として推奨されているが普通の病院では標準ではない。
[1]急性期アテローム血栓症で、詰まった血栓を溶かす治療
0000抗血小板療法として、ペナンプラを助け側副血行を改善する
0000オザグレルナトリウム(キサンボンやカタクロサト)を発症5日以内に使用する。(B)
0000アスピリン160~300mg経口投与は発症48時間以内に薦められる。(A)
0000あるいは、抗トロンビン療法として、アルガトロバン(ノバスタン、スロンノン)を
0000発症48時間以内に投与し、ATⅢを介さずとも抗凝固作用を発現し、トロンビンに
0000よる「フィブリン生成」「血小板凝集」「血管収縮」作用を抑制する。(B)

[2]血栓が溶けない脳梗塞
000024時間以内であれば脳保護薬としてラジカルスカベンジャーのエダラボン
0000(ラジカット)を投与する。(B)
0000また、一般的に行われているものとして、ウロキナーゼ6万単位/5日間連続注射(C1)
0000がある。

アテローム血栓性脳梗塞
0000血栓溶解チャンスは少なく、アスピリン経口、グリセロール、アルガトロバン
0000(ノバスタン、スロンノン)、オザグレルナトリウム(キサンボンやカタクロサト)の
0000静注で経過観察しますがC1の治療が適宜加わる。
0000003号液1000ml+
00000000① 発症24時間以内であれば生食100ml+ラジカット(30mg)/ 30分/1日2回、
00000000000または、
0000000000発症2~5日以内であれば生食100ml+キサンボンS(80)/ 2時間/1日2回
0000000000を2週間投与する。
00000000② 発症48時間以内なら
00000000000リンゲル500ml+抗トロンビン剤スロンノン(10)6Aを20ml/hrを
000000000002日間投与し、次の5日間は、リンゲル200ml+スロンノン(10)1A/3時
00000000000間/1日2回投与する。
00000000000アルガトロバン(商品名:スロンノン)はアテローム血栓性脳梗塞が
00000000000その適応とされる。
00000000000ラクナ梗塞への有効性は示されていない。
00000000000肝代謝の薬剤であり肝不全症例では血中濃度が著しく上昇
00000000000(PT&APTTが著しく延長)するので注意。
0000000③ 10%グリセオール200ml/2時間/ 1日2~4回
0000000④ 生食20ml+ガスター1Aを1日2回
0000000⑤バイアスピリン(100)1T/1日1回内服も早期開始

ラクナ梗塞
00000①発症24時間以内であれば生食100ml+ラジカット(30mg)/ 30分/1日2回、
000000000または、
000000000発症2~5日以内であれば生食100ml+キサンボンS(80)/ 2時間/1日2回
0000000000を2週間投与する。
00000②プレタール(100)2T/2x/日 (ラクナ梗塞にエビデンス)

心原性脳塞栓症
0000003時間以内であればt-PAを、6時間以内で経動脈的血栓溶解を、それ以上経つと
000000アスピリン経口、グリセロール、アルガトロバン(ノバスタン、スロンノン)静注で
000000経過観察します。
0000000リンゲル500ml+3号輸液1000ml+
00000000000①側管から生食100ml+ラジカット(30)/30分/1日二回投与
00000000000②10%グリセオール200ml/2~3時間/1日2~4回
00000000000③24時間後CTで出血なく大梗塞でなければ再発予防のため
00000000000000生食100ml+ヘパリン10,000単位/24hr持続点滴(24時間は出血性が
00000000000000多いので控える)
00000000000④生食20ml+ガスター1を一日二回
000000000000000ATPは血管拡張作用があるため出血の場合は注意して使用する

参考
慢性動脈閉塞症(バージャー病・閉塞性動脈硬化症)における四肢潰瘍,
安静時疼痛ならびに冷感の改善:通常,成人1回1管(アルガトロバンとして10mg)を
輸液で希釈し,1日2回,1回2~3時間かけて点滴静注する。

リハビリテーション;
急性期は体位変換、良肢位保持を行い、発症2~3日以内に麻痺肢関節を自動
ないし他動的に可動させる。軽症例は約1週間以内に起座訓練を開始し、
3~6ケ月以内に歩行できるよう目標とする。
口腔ケア、麻痺側下肢の弾性ストッキング装着を行う。

アルガトロバン(商品名:スロンノン)はHITに対しては、スロンノン 0.7μg/kg/分より
点滴静注を開始し持続投与するとされているため、
例えば体重60kgの人では60mg/24時間で投与することになる。

●心筋梗塞の救急対応(MONA :morphine,oxygen,nitroglycerin,aspirin)

ニトロペン舌下、酸素投与、SpO2プローベ
ECGモニター、末梢静脈確保
Ns20ml+レペタン1/4~1/2A(iv)
VT/VF予防にNs20ml+リドカイン50mg (3~5分かけてiv)
VT持続時5%glucose25ml+2%リドカイン5A(500mg)で調整したものを
    輸液ポンプで3ml/時間でセットすると1mg/分となる。
膀胱バルーン
発症から12時間以内、もしくは胸痛遷延、高度房室ブロック合併例は
積極的にCAG/PTCAを行い循環器医師が来るまでヘパリン5000単位
Ns20ml+リドカイン50mg(iv)

ソリタT3  60~80ml/時間
アスパラK(10mEq/A) 1A点滴内に入れる。
   ↓
緊急CAG+PCI

CAG(coronary Angiography)を行う場合の前処置
00●診断が明らかな場合
00000ヘパリン5000単位(iv)もしくはCAGまで時間がかかる場合は
00000アクチバン600万単位iv
00000Ns20ml+リドカイン50mg (3分以上かけてiv)
00000ニトロダームTTS添付
00000小児用バファリン2錠、プレタール2錠内服
00● 診断が明らかでなく心筋梗塞疑いにとどまる場合
00000ヘパリン、アクチバンは投与しない。

救急心カテができない場合
000000070才未満(70~74才)で発症6時間以内
0000000ウロキナーゼ12~24万単位 とヘパリン10,000単位+5%glucose90mlに調整し
0000000005~10ml/時間点滴
00000000ACT200~300sec APTT1.5~2.0倍に延長を目標に調整
0000000000ACT=活性化全血凝固時間.
   6時間以上経過あるいは75才以上の場合は
     ヘパリン10,000~5,000単位ボーラスショットし
     ヘパリン10,000単位+5%glucose90mlに調整し 5~10ml/時間点滴
000000以上の血栓溶解療法は出血傾向があるときは使用できない

▲抗血栓治療
000バイアスピリン(100)2錠を噛み砕き内服、以後、毎日1錠内服
000プラビックス(25)4錠、引き続き毎日1錠内服
▲胸痛の緩和
000硝酸薬 ミリスロール原液4~8ml/時間 
000硝酸薬でも胸痛が持続するときインデラル1A(2mg)/10mlを緩徐に5分間でモニターiv
000血圧が低めで胸痛発作が持続する時はKチャンネルオープナーとして
000シグマート96mg/100mlを4~8ml/時間をiv
000冠攣縮狭心症にはヘルベッサー20mg/100mlで4ml/時間または10mg/20mlをiv

▲血圧の管理
000BP120~110以上あればISDN3~15ml/時間で心臓破裂予防し血圧を130~140以下
000にコントロールする。
000血圧が90以下のときはISDNを中止しニトロダームTTS1枚添付

000昇圧を期待するときはDOA
00050kgでは5%glucose40ml+DOA2A シリンジポンプ3~15ml/時間
0003~5μg/kg/分から開始し最大15μg/kg/分まで使用。
000心不全及び昇圧がはかばかしくなければDOAおよびDOBの併用療法を行う。
000すなわち50kg ではNs90ml+Nor10A シリンジポンプ2~16ml/時間
       ( 1ml=0.06γ )  0.04~0.8μg/kg/分

000血圧<90mmHgで不整脈を原因としているショック
0000.9%生食を全開投与
0000アルブミナー250ml全開投与併用
0000昇圧が十分でない時
0000プレドパ5~10μg/kg/分
0000ノルアド 5A/100ml 4ml/時間

参考>
イノバン
0000低容量ではドパミン受容体(腎動脈)のみ刺激し血管拡張薬として作用
0000中等量ではβ1受容体(心臓)を活性化し心拍出量を増加させる。
0000高容量ではα1受容体(末梢血管)を活性化させ血管収縮により血圧
0000上昇させる
ドプタミン
0000心臓の動き悪く、心拍出量悪く脈が遅い時に使う。
0000血管拡張により後負荷を軽減させ左室への充満圧を低下させ結果として
00000心拍出量が上昇する。
抗生剤予防投与
0000FOM1g+蒸留水100ml

▲脈拍の異常
000心室粗細動DC300~360J 除細動後Ns20ml+リドカイン50mgを3分以上かけてiv
000心室頻拍  Ns20ml+リドカイン50mg Ns20ml+リドカイン50mg
000000DC75J以上でshoot
000心房粗細動  Ns20ml+ジゴシン1/2~ 1Aを5分以上かけてiv
000000000000000030分後 Ns20+リスモダン1Aを5~10分かけてiv
00000000000000convertしなければDC50~100L以上でshoot
000房室ブロック 循環器医師が来るまでNs20ml+硫酸アトロピン1A
000無効であればイソプロテレノール持続点滴
      1A=20mg 0.01~0.1マイクロg/kg/分
▲徐脈性不整脈には
  アトロピン0.5mg/1ml/1A (iv) 無効時1A追加 
▲頻脈発作のため心筋酸素を押さえるには 
  インデラル10mg/100mlを2ml/時間から適宜増減

参考
バンクーバー胸痛ルールで帰宅可とするのは(特異度32.5% 感度98.8%)
000① 40才以下+既往歴なし+ECG正常なら帰宅
000② 40才以上+既往歴なし+ECG正常+CK-MB<3mg/Lなら帰宅
0000CK-MB>3mg/Lで2時間後にECG正常+CK-MB変化なしなら帰宅可能である。

TIA:transient ischemic attackTIAの発症ABCD scoreと脳梗塞発症リスク
000TIAとは、局所脳虚血の症状が出現して24時間以内に消失する一過性発作。
000多くはアテローム硬化性病変や心疾患がベースにあり、脳虚血を起こす。
000ある日突然、片麻痺や半身のしびれ、片眼の視力障害などが出現。多くは10分前後で
0000消失するが、放置すれば発症後3カ月以内に10~15%が脳梗塞を発症する。
0000しかも、その半数は48時間以内に起きる。

TIA発症後48時間が要注意
000TIAは脳梗塞の差し迫った前兆で、緊急性を要する危険な状態
000脳梗塞を起こした患者の23%が、以前にTIAを経験しており、そのうち43%が
000脳梗塞発症からさかのぼって1週間以内に起きていたというデータが報告されている
00TIAを起こした患者は、発症後3カ月以内に10~15%が脳梗塞を発症し、その半数は
0048時間以内に起きることも分かっている。

TIAの発症ABCD-Score
0000Age 60歳以上   1 点
0000B blood pressure SBP>140 or/and DBP>90 1点
0000Clinical Features  片側脱力(2点)、脱力を伴わない発語障害(1点) その他(0点)
0000Duration  60分以上(2点)  10~59分(1点)  10未満(0点)
0000Diabetes 糖尿病(1点)
0000ABCDスコアが高い方が、よりTIAである可能性が高い

TIA後2日以内に脳梗塞発症率
0~3点  1%  4~5点  4.1% 6~7点  8.1%
心房細動がありTIAが疑われたら、緊急性がさらに高い
発症後1日以内に治療を開始した場合、発症から20日後に治療を開始した場合に比べて、
90日以内の脳梗塞発症リスクが80%減少することが分かった。

参考  突然の一過性片眼視力障害や半盲、 繰り返すクレッセンドTIA、
000000Afを合併するTIA・・・・・も脳梗塞発症リスクが高い

「脳卒中治療ガイドライン2009」では、国内ガイドラインも早期介入の重要性を強調
「TIAを疑えば可及的速やかに発症機序を確定し、脳梗塞発症予防のための治療を直ちに
開始しなくてはならない(グレードA)」と早期介入の重要性を強調。
発症から24時間以内に、できる限り早くMRI拡散強調画像検査による脳梗塞巣の確認、
血管や心臓の評価を行い、原因に基づいた治療を開始する。
TIAの患者は原則全員入院して、精査・治療を直ちに行うこと。
非心原性TIAの脳梗塞発症予防には抗血小板療法を行い、脳梗塞発症リスクの高い
急性期(発症48時間以内)は、アスピリン160~300mg/日を投与することが推奨されている。
一方、心原性TIAの場合、ワルファリンを中心に抗凝固療法を行う。頸動脈狭窄病変があれば、その狭窄度やリスクに応じて頸動脈内膜剥離術やステント留置術を行うことになる。

虚血性胸痛の初期治療
①MONA
  M モルヒネ   O 酸素  N ニトログリセリン  A アスピリン
②12誘導心電図
000000000000
12ECG       ST低下or陰性T        ST上昇
特別所見なし             or 新しい左脚ブロック
000000000000000000000000000000000000
ACSの可能性あり00000 不安定狭心症000000000急性心筋梗塞
00000000000 または非ST上昇心筋梗塞00   溶解療法
30~60分毎の    心筋酵素や症状により
12ECG観察      カテーテル治療を行うか   
          CCUで薬剤治療を行うか
          循環器医師にコンサルト

powered by Quick Homepage Maker 4.81
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional